半年前にデスクトップオーディオ用のアンプをFX-AUDIO 「D302J++」からSMSL「A100」に変更した話を書きました。
今回、半年間の利用を経て、アンプをもとに戻した話を書きます。
きっかけは映画鑑賞
アンプをもとに戻そうと思ったきっかけは、映画鑑賞でした。
映画館で聞いた音のバランスが、家で聞く音のバランスとだいぶ違ったのです。
今回たまたま、映画鑑賞に行く前に、予告編の動画を何度もYouTubeで予習してから映画館に行きました。
主題歌もよく聞き込み、どのような音楽か、音のバランスかを記憶している状態で映画館に向かいました。
そして実際に映画館で映画を鑑賞したところ、
「映画館で聞く音は、家で聞く音よりもはるかに低音が出ている」
ことに気づいたのです。
映画館ですから、音のバランスは本来のソースに合わせた最適なバランスに整えてあるはずです。
いわばリファレンスのようなものと言えます。
それと比較して、家のオーディオの音のバランスは、明らかに中高音にバランスが寄っており、低音が少なすぎることに気づきました。
映画館で聞いた音楽は、家で聞くよりも迫力があり、アーティストが表現したかったであろう音の情景がよく伝わってきました。
そこで、家のオーディオも低音を強化し、より本来のバランス、アーティストの思いが伝わってくる方向に近づけたいと思いました。
映画館により近い音を求めて
半年前にレビューしたとおり、手持ちの2台のアンプは、音の傾向がまったく別方向です。
内部でアナログ処理が多く使われていると思われるSMSL「A100」は、昔ながらのアナログチックな「かまぼこ型」の(中音域が強調された)音で、音がマイルド。
音場に包みこまれるような気持ちよさがあります。
一方、内部がフルデジタル処理と思われるFX-AUDIO 「D302J++」は、デジタルならではの解像度の高い音で、引き締まった硬い音が特徴。
半年前には「低音が誇張されている」と感じていました。
しかし、映画館で聞いた音のバランスにより近いのは、記憶にあるFX-AUDIO 「D302J++」の方ではないかと思われました。
早速、アンプを横に並べて聴き比べを行い、改めて音の傾向に認識の違いがないことを確認。
また、YouTubeで映画の予告編を再生し、どちらが映画館に近い音のバランスになるかを確認しました。
結果、FX-AUDIO 「D302J++」のほうがより映画館に近い音のバランスが得られることが判明。
そこで、FX-AUDIO 「D302J++」を今後のメインのアンプとして利用することにしました。
スピーカーが小型のブックシェルフ(DALIの「OBERON 1」)ですので、映画館なみの重低音の再現は難しいにしても、より映画館に近い音のバランスに近づけることができ、とても満足のいく結果となりました。
オーディオは勝手気ままが楽しい
ところで、半年前はSMSL「A100」のほうが音質が良く好ましいと感じたにも関わらず、今回はFX-AUDIO 「D302J++」のほうが音のバランスが良いと感じたことに我ながら驚きました。
オーディオの評価というのは、同じ人であってもこのようにふとしたきっかけでコロッと変わるわけで、オーディオの評価に「これが絶対」というものはないんだろうなと思います。

これからも素人目線であーだこーだ言いながら、勝手気ままにオーディオを楽しんでいこうと思います。